最終更新日 2024年4月15日
2019年12月頃から新型コロナウィルスのことが話題になり始めました。
未知のウィルスということもありましたが、感染者はごく少数であり誰もがすぐに収まるのではないか、このように予測していたのではないでしょうか。
2020年新しい年を迎え、感染者の数も少しずつ増え始め、そして4月の末頃になると日本だけでなく世界中で感染者の数が急増、感染者の中には高齢者も多く本来の寿命が短くなり生涯を終えた人も少なくありません。
この新型コロナウィルスは、様々な業界にも影響を与えており各都道府県ではこのウィルスによりどのような業界に影響を与えているのかを調査、公開しているようです。
今後1年先、企業の約8割近くは減少すると予測
群馬県などでは、建設業協会による新型コロナウィルスが県内で建設会社などに与えている影響に関する調査報告書を作成しており、今後1年先の売上高を見通した際には、企業の約8割近くは減少すると予測しています。
これに伴い、民間の設備投資も大幅に落ち込む会社が増えると予測しており群馬県だけでなく国内の建設会社の多くが同じような予測を打ち出しているのが現状です。
建設業界は、公共事業にも関与しているわけで、新型コロナウィルスに関する予算が増える見通しであり公共事業が削減されるのではないかともいわれています。
それぞれの自治体には予算がある、多くの予算が感染防止などに使われてしまえば道路工事や陸橋の建築工事などは質全的に後回しにされる、建設業界は大きな打撃を受けることになると、信和建設元社長の前田裕幸氏は警鐘を鳴らしています。
建設会社の種類について
ところで、建設に携わる会社の社名には建設会社や工務店などの名称を使っている企業が多くあるわけですが、この2つの違いがどこにあるのか同じものであり言い方が違うだけなのかではないか、よくわからない人も多いのではないでしょうか。
建築工事をはじめ、土木工事・鉄筋工事・電気工事・舗装工事・浚渫工事など複数の許可を得て総合的な建設工事を請け負っている企業は建設会社の名称を社名に入れているケースが多くありますが、自社でいろいろな業種の許可を得ていれば大規模工事の受注も可能にできるようになるなどのメリットがあるわけです。
ちなみに、浚渫は港湾・河川・運河などの底面に積もった土砂などを取り除く土木工事の一つで、浚渫作業に使う船舶を浚渫船と呼びます。
海底に積もったヘドロを取り除くことで海水の水質改善ができる、河川などに積もった土砂を取り除くことで大雨のときに多くの雨を海に流せるなどのメリットがあり、とても重要な土木工事といえましょう。
この浚渫工事は公共事業の中で行われるものですから、各自治体が予算を立案して計画を立てることになるわけで、新型コロナウィルスにより工事の発注量が減れば会社側も受注できる仕事が減ってしまう、海の汚れが改善されないこともあれば河川が氾濫するリスクに繋がるかもしれませんね。
建設業は建設業法の法律の中で29種類に分かれている
建設業は建設業法の法律の中で29種類にわかれている、それぞれ営業のための許可が必要です。
先ほどの、土木工事や浚渫工事など複数の許可を得ておけば営業範囲も広くなりますが、種類が異なる工事ですから部門も多数あるのが特徴、従業員の数が多いことや売上高も大きいなど比較的規模が大きい会社が多くあります。
請け負う建設工事も工務店などと同じく住宅もあるけれども、高層マンションや大規模マンション、高層ビルの建設など大きな工事も得意にしているところが多いのです。
一方、工務店は大規模マンションなどの受注を行える規模を持つ会社もあるけれど、どちらかというと一般的な一戸建て住宅の建設やアパートなどの建設、リフォーム工事やリノベーションなどを得意にしている会社、地域に根差した建設業の会社が工務店の名称を使っていることが多くあります。
工務店は建設においては得意領域
土木工事や電気工事などは建設会社でできるけれど、工務店は建設工事が中止になるので土木工事や電気工事はそれぞれを得意にしている会社が請け負うことが多く1社だけでなく複数の会社が1つの住宅を建設することも少なくありません。
ちなみに、工務店は大工さんの棟梁が職人さんたちを集めて組織を作り発展させたものといわれており、建設においては得意領域といえます。
棟梁は大工さんの親方にあたる人、職人さんのまとめ役であると同時に建築物の設計を行って職人さんを手配する、建設現場では職人さんに指示を出したり工事の進捗の管理、作業者に対して日当を払うなど従来の棟梁はこのような役割を持つ役職者だったわけです。
大工さんの棟梁となる親方が会社を立ち上げて社長になる、職人さんを従業員として雇い、地元の住宅建設を中心に請け負う会社が工務店です。
まとめ
なお、一般的には、建設会社は会社自体の規模が多いところが多いけれど工務店は規模は小さい傾向があるようですが、規模の大きさで呼び方が違うわけではありませんが、多種多彩な業務ができるか否かなどで呼び方がある程度共通している部分もないわけではありません。